短期研修「特定疾患医療従事者研修(難病相談・支援センター職員研修)」を10月7~8日の2日間で開催いたしました。受講者は19名でした。
難病相談・支援センターでは、特定疾患患者および家族に対し、療養生活・就労等多岐にわたる相談・支援を行っています。したがって、単に難病に関する基礎知識だけでなく、就労支援のための制度に関する知識や相談スキルなどについて幅広く身につけていることが求められます。そこで本研修では、(1)難病対策の新しい動向と課題、(2)相談・援助の技術、(3)特定疾患患者の就労や職業生活における課題・ネットワークを効果的に活用した支援、(4)相談・支援を的確にすすめていくマネジメントスキル、を4本の柱として、研修プログラムを組んでいます。
研修の中では、新たに開発された電子記録票システムについて、実際にPCを操作しながら活用方法を学習する機会を設けました。単に記録を残すだけでなく、他の自治体の相談記録を閲覧・活用したり、登録された情報をもとに全体的な相談の傾向を把握することも可能になります。これによって、今まで十分に活かされていなかった各都道府県のセンター間のヨコのつながりが活性化していくことが期待されています。
また、就労支援に関する研修科目では、現在地域で活用できる就労支援のための制度についての講義や、雇用する側(企業側)の新たな取り組みについての講義を組み合わせたうえで、一つの事例について検討しながら効果的な多機関連携のあり方について考えるグループワークを行いました。
難病には様々な種類があり、また、同じ疾患でも患者・家族が抱える問題は多種多様です。それだけに、相談支援に従事する難病相談・支援センターの職員には、幅広い知識・スキルに加えて、一人ひとりの相談者に寄り添う姿勢が不可欠です。講義とグループワークとを取り入れた2日間の本研修が、日々の相談支援の実践のますますの質の向上につながるよう、今後も研修内容に充実に努めてまいります。
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