平成18年の医療制度改革において示された療養病床の再編成政策を受けて、国立保健医療科学院では平成19年度より、①病院事業者の方々を対象とした研修と、②地方自治体において療養病床の転換支援業務を担う方々を対象とした研修の、2種類の短期研修を行っています。ここでは病院事業者の方々を対象に平成21年5月20日~22日の3日間で開催した、平成21年度「療養病床の転換支援研修」(定員60名、修了者67名)について報告します。
研修1日目は、療養病床再編政策の状況(厚生労働省担当者)、平成21年度介護報酬改定を踏まえた対応策について(外部講師)についての講義を行いました。
2日目は、病床転換に伴う資金調達についての講義(外部講師)、高齢者の住まいとサービスについての講義(科学院)、そして先進的な病院経営戦略を立てている3病院の先生方からの事例報告をしていただきました。さらに事例報告いただいた先生方によるパネルディスカッションを行い、活発な質疑応答が展開されました。
3日目は、病院経営戦略の考え方についての講義(外部講師)、建築および経営の観点からみた病床転換事例の講義(科学院)があり、最後に質疑応答をしてプログラムを閉じました。
本研修が療養病床をお持ちの医療機関の皆様にとって、何らかのお役に立てばと願っております。なお本研修において用いたテキストを中心に編纂した『療養病床転換ハンドブック』を、施設科学部のwebページにて公開しております。ぜひアクセスしてみて下さい。
http://www.niph.go.jp/soshiki/shisetsu/ryouyou.html
文責・小林健一(施設科学部)