児童相談所中堅児童福祉司・児童心理司合同研修

user-pic
0

 「児童相談所中堅児童福祉司・児童心理司合同研修」は、児童相談所の中堅の児童福祉司又は児童心理司の皆様方が効果的な児童虐待の相談援助を進めるために、他職種・他機関との連携に関する意義を理解し、必要な知識・技能を修得することを目的とするものです。
 本年度は、11月19日(水)から11月21日(金)までの3日間の研修で78名の児童福祉司・児童心理司の方が研修を受講、修了いたしました。講師としては、厚生労働省のほか、児童相談所や市町村、日本子ども家庭総合研究所、法律事務所、国立成育医療センターなどの外部講師をお招きするとともに、本院においても福祉サービス部だけでなく、公衆衛生看護部や生涯保健部、政策科学部の職員も参加し、現場に即した内容を目指して企画いたしました。
 内容は、まず、児童相談所の今日的課題や、児童福祉司・児童心理司の果たすべき役割と協働について講義を行いました。
 次に、家庭復帰における児童相談所と他機関との連携協働というテーマについて、講義、児童相談所及び市町村の3名の方からの実践報告、シンポジウム形式で受講者も交えた意見交換を行い、議論を深めました。
 さらに、このような研修には事例研究を通した双方向の議論が不可欠ですが、今回も、家庭復帰時の支援に関して、7~8人程度の小グループに分かれた事例検討を行い、受講者の実践力アップを目指しました。
 最後に、今回の研修では、このほか、トピックスとして3つの講義を設定しました。第一に、相談場面における危機対応、第二に、家庭裁判所と児童相談所との連携、第三に、近年、その対応が問題となっている性的虐待についてであり、それぞれのトピックスについて有識者の先生方から貴重なお話をいただきました。特に、第一の相談場面における危機対応は、児童虐待対応にも参考となる点が多いのではないかという観点から、医療安全における危機対応や事故予防の手法を紹介する内容としました。
 なお、今回の研修では、初日からグループワークを設け、具体的には、児童相談所内での専門職の連携の現状と課題に関するフリートークを実施しました。国立保健医療科学院の研修の意義のひとつに、研修参加を機に受講者相互がネットワークを構築して、研修終了後もさまざまな場面で交流したり、連携したりできるようにするということがあると思います。その意味で、相互交流のきっかけとなる機会を研修初日という早めに設けたことは、交流の充実という観点からも有益ではなかったか、と考えています。

福祉サービス部 赤澤 公省、森川 美絵、公衆衛生看護部 中板 育美

このブログ記事について

このページは、adminが2008年12月 8日 11:49に書いたブログ記事です。

ひとつ前のブログ記事は「トップリーダー研修 」です。

次のブログ記事は「石神井公園まで歩こう会 」です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。