短期研修「水道クリプトスポリジウム試験法に係る技術研修」が2月12日~20日に実施されました(受講生23名)。
本研修は、地方衛生研究所、保健所、水道事業体等において水道原水等のクリプトスポリジウム試験に携わっている方又は今後携わる可能性のある方を対象として、水中に存在するクリプトスポリジウムオーシストを検出するための試験方法及び水道クリプトスポリジウム対策に関する専門知識の習得を目的に実施しています。
今年の本研修への応募者数は35名(定員20名)であり、例年25名前後でしたので、受講をご遠慮いただいた方が10名以上となりました。短期研修委員会では、もっと受講人数を増やせないかとの意見もありましたが、実習室の広さ、顕微鏡のレンタル台数によって人数が制約されるため、2,3名の増員が限度となります。不許可になった応募者の方ご容赦ほどお願いいたします。今回応募者が増えた要因としては、平成19年4月に従来の「水道におけるクリプトスポリジウム暫定対策指針」が廃止され、新しい「水道におけるクリプトスポリジウム等対策指針」が適用されたことによると思われます。新しい対策指針では、水道原水の種類によって、クリプトスポリジウム等の原水検査の実施、また浄水施設における対応として、紫外線処理設備の導入が盛り込まれました。
今年から研修日数を、昨年度まで9日間でしたが、7日間に短縮しました。といいましても研修内容を変更することはなく、一日の終了時間を連日1時間長くして対応しました。一方、来年度から、修了時評価を実施するため、今回試行的に、受講生全員に口頭試問を実施し、オーシスト検出にあたっての一連の操作のポイントを答えてもらいました。結果は1割の受講生が問題有りでした。今回このような試験は教える側にとっても、例えばどの操作が受講生にとって習得しにくいのか等、確認することができ、大変よい勉強になりました。この結果は来年度の研修に活かすつもりです。
最後になりましたが、派遣元に帰られた受講生の皆様、同窓会会員の皆様のますますのご健勝とご活躍を、研修担当一同心からお祈り申し上げます。
研修主任:秋葉道宏(水道工学部)
