元WHO本部事務局長の中嶋宏先生が、平成21年2月19日(木)に当院にて、「フランスにおける医療事情について」という演題で特別講演をされました。フランスの医療システムと社会保障、救急医療体制や医療経済分野に関しまして、適時、日本はもとより、欧米諸国の医療システムとの比較を交えて、今後の展望を含めた貴重な内容のご講演でした。
admin: 2009年2月アーカイブ
平成21年1月26日(月)~30日(金)の5日間、国立保健医療科学院では感染症集団発生対策研修(平成20年度)が行われました。
この研修は、食中毒も含めた感染症集団発生対策について感染症危機管理の観点で専門的な知識や技術を学ぶコースです。国立感染症研究所と科学院が共同で運営している2年間の研修コースである「専門課程Ⅱ健康危機管理分野・FETP(Field Epidemiology Training Program)」の、いわば入門編ともいえます。
本研修は毎年度1回行っていますが、今年度は37名が受講しました。受講者の所属は自治体、保健所、地方厚生局、検疫所など、職種は医師、獣医師、薬剤師、保健師、栄養士、食品衛生監視員、臨床検査技師、事務職などでした。
カリキュラムは、新型インフルエンザ対策をはじめとする国の感染症対策総論&トピックスに触れたあと、感染症実地疫学調査のエッセンスに入ります。具体的には、①感染症危機管理の基本・②アウトブレイクの原因究明における実地疫学調査に関する講義・グループワークによる事例演習・③コンピュータを用いた実践演習・④アウトブレイク時の保健所対応シミュレーション、などです。特に「②アウトブレイク実地疫学」研修は、食中毒研修コースの参加者52名と合同で行い、計89名の受講者が国立感染症研究所FETPチームの協力のもと学習を深めました。両研修の受講者は、夕刻の意見交換会でも交流を深めたようで、第一線の食中毒対策担当者と感染症対策担当者が研修・演習を通じて情報共有することは業務のうえでも連携強化につながる可能性があると、頼もしい手応えを感じた次第です。最終日午後は、感染症対策で忘れてはならない重要な柱でもある「感染症情報センターの役割」を学び、そして最後に今回の学び全体を振り返りつつ「今後」に向けて考えるためのまとめとしました。
みなさん、それぞれの立場でさまざま習得成果を胸に所属に帰ったようです。今回の内容をもっと深めたい方は、科学院の他の研修や専門課程Ⅱ健康危機管理分野・FETPコースを、是非利用ください。お待ちしております。
なお、本研修の風景を撮影した写真は、インターネットのH-CRISIS
(http://h-crisis.niph.go.jp/hcrisis/index.jsp)
にアップしてあります。フロントページの右上『e-Learning & アンケート』の下『新着記事』のトップに、『H20年度感染症発生対策研修終了しました』という記事があります。そこをクリックすると、添付資料として写真が13枚入っていますのでご覧下さい。」
研修主任:橘とも子