◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◆   国立保健医療科学院同窓会 メールマガジン(第69号 2014/3/28 ) ◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◆ ★☆ メールマガジン第69号 ☆★ □ 目次 [科学院だより] ○「平成25年度 国立保健医療科学院同窓会総会」開催のご案内 ○研修案内 「公衆衛生看護管理研修(実務管理)」 「薬事衛生管理研修」 _____________________________________ ◆「公衆衛生看護管理研修(実務管理)」 本研修は公衆衛生看護領域の実務リーダーとして期待される役割を理解し、 総合的に判断でき実践業務へ応用する力量形成をねらいとした研修です。 【研修概要】 (1) 研修対象者:保健師免許を有し、保健師として都道府県,政令指定都市等に勤務し、 管理的立場(実務リーダー)にある方 (2) 前期日程:平成 26年5 月 19日(月)〜5月 27日(火) 後期日程;平成 27年1 月 14日(水)〜1月 16日(金) 計10日間 (3) 定員:70名 (4) 研修内容:公衆衛生看護行政の概要や公衆衛生看護管理者に求められる知識に関する 講義、リスクマネジメント、プレゼンテーション、地域ケアシステム構築演習等です。 【メッセージ】 例年、研修定員を上回る受講希望、参加をいただいている研修です。 実務リーダー保健師に必要な知識の習得のみならず、地域ケアシステム構築演習は、前期 研修期間中に地域診断・計画策定を行い、後期研修までは各自の所属自治体で研修中に策定 した計画を推進、評価を行うため、研修の学びや気づきをダイレクトに地域の保健活動へ活 かすことが可能です。 他の自治体の実践から共に学び合い、全国のリーダー保健師のネットワークを形成して いだくことにも意義のある研修となっております。 次年度も多くの保健師のみなさまのご応募,ご参加お待ちしております。 研修主任:奥田 博子(生涯健康研究部) _______________________________________ ◆研修案内「薬事衛生管理研修」 薬事行政は今、大きく変わろうとしています。特にGMP適合性調査に関しては、PIC/S加盟 を目前にし、行政側のより一層のレベルアップと、有効かつ効率的な調査が求められています。 本研修では、GMP・QMSの科学技術的な側面に重点を置いた総合的な研修を行い、国際的レベル で判断力のある薬事監視員の育成を図りたいと考えています。 以下、平成26年度の薬事衛生管理研修のご案内です。 ◯日程 平成26年5月19日〜6月20日(25日間) 前半3週間(5/19?6/6)は講義と実習を中心、後半2週間(6/9?6/20)は査察演習を中心 としています。 今年度、前半3週間のみを受講し、後半2週間については来年度に受講することも可能です。 分割での受講を希望される場合は予め研修主任までご相談ください。 ◯受付期間 平成26年4月1日(火)?4月11日(金)までに郵送にて必着 *例年よりも受付期間が短くなっていますので、ご注意ください。 ◯対象者 (1) 国、医薬品医療機器総合機構及び都道府県でGMP/QMS調査を担当する薬事監視員で、 今後引き続きGMP/QMS監視業務及び支援業務に従事する見込みの方 (2) 前記に掲げる方と同等以上の学識及び経験を有すると院長が認める方 ◯定員:30名 *「GMP調査要領の制定について」(薬食監麻発0216第7号)が発出されて以降、応募数が 増加傾向にあります。応募数が定員を大幅に上回った場合はGMP/QMS適合性調査業務に 1年以上従事し、今後も継続して従事する方を優先しますので、ご承知置きください。 ◯研修内容 「GMP調査要領の制定について」では調査の技術(計画立案、指摘事項の評価及び報告書の 作成方法)、国際的動向(ICH、PIC/S等)、品目に応じた技術的知識(医薬品及び原薬製造所 の製造技術、製造及び支援設備の特性、バリデーションの手法、分析技術、微生物学的知識)、 最新のGMP知識及び概念(医薬品開発・リスクマネジメント・医薬品品質システム等のICH ガイドラインの理解、コンピュータ化システム)についての教育訓練を計画的に受けること をリーダー調査員の認定要件の1つとしています。 当研修はこれらに対応した講義を行うとともに、以下の実地見学を実施しています。 ・工場見学 製造の現場における製造管理・品質管理の実際を学ぶことを目的とし、医薬品と医療機器の 工場をそれぞれ1ヶ所ずつ見学します。平成26年度の見学先は京セラメディカル株式会社 滋賀工場(医療機器)とキョーリン製薬グループ工場株式会社(医薬品)です。 ・フィルター・空調実習 注射剤、点眼剤といった無菌製剤を製造する際の重要工程で使用されるフィルター(ろ過・ 分離)とシングルユース技術のGMP適合性調査上のポイントを習得することを目的として います。フィルター完全性試験、シングルユース技術、ろ過特性試験、バクテリアチャレ ンジ試験、アイソレーター等について講義で学ぶとともに、これらのデモを行っていただき、 無菌操作に関する理解を深めます。 ・薬事実習:「製剤機械」 固形製剤を製造する上で不可欠な造粒機、整粒機、打錠機、コーティング機について、これら 機器の構造、操作因子と品質の関わり、トラブル事例とその対応、バリデーションについて 学び、GMP適合性調査上のポイントを習得することを目的としています。 ・査察演習 査察演習は査察の事前準備から査察、報告書の作成までの一連の流れを経験する研修の 集大成に位置付けられるプログラムです。 薬事法改正を踏まえ、医療機器の製造所を対象とした演習は廃止しました。平成26年度の 演習先は持田製薬工場株式会社本社工場(無菌製剤)、生化学工業株式会社久里浜工場(原薬)、 サンノーバ株式会社本社工場(固形製剤)、大正製薬株式会社大宮工場(固形製剤)です。 ◯研修の成果 平成24年度の修了生に研修終了後、職務遂行の現場において役に立った点を挙げていただ きました。 ここではその一部を紹介します。 「当県のみでは最新の情報を得ることは困難である一方、県内業者は業者間の?がりで PIC/S等の様々な情報を得ている場合もある。その際にはやはり研修で得られた内容がかなり 重要であると感じている。」 「研修で学んだことを実際の業務に還元し、GMP調査等を行うことができた。」 「本県では、無菌製剤を製造する施設が少なく調査時のポイント等について研修内容が 大いに役立った。」 「製造業を教材として、薬事の基本的・根本的な考えを学ぶことができた。」 「最新の知見を学ぶことが出来、自身のレベルアップにつながったことは疑いがない。 また、その知見を当課の薬事監視員と共有できている。」 「自分に不足していると考えていた、医薬品製造に係る知識を基礎から学ぶことができた。」 「PIC/Sの加盟申請に伴うGMP調査員になるための要件の一項目として役立った。 また、各講義はGMP調査等を実施するために必要な知識を身に付けるのに役立った。」 「査察演習やフィルター空調実習等、また、他道府県の受講生等との意見交換・情報交換等 を通じて、より実践的・実際的な経験を積むことが出来た。」 「調査に必要な知識が身につき、GMP調査の現場で実践できた。」 「最新の品質管理技術(RTRT等)の情報が得られたことにより、業者への指導時に幅を もった対応ができるようになった。」 「他県の調査員の査察の観点を知ることができ、GMP調査における観点の幅を広げることができた。」 「現在、公的認定試験検査機関として認定を受けた職場にいるので、文書・手順・記録の 作成や、試験業務の見直し等、自らの業務改善に、研修で学んだことが役に立っていると 感じる。」 「現場での査察において、研修で学んだ視点や注意すべき事項などの査察手法を生かす ことができた。」 「品質保証に対する基本的な考え方を学ぶことができ、現在の業務(研究職)にも役に立っている。」 「GMP調査に関するスキルが向上し、よりレベルの高い査察を実施できるようになった。」 ◯最後に 当研修は全国の薬事監視員が一堂に会する貴重な機会でもあります。 研修で構築されたネットワークは研修終了後、疑義照会等で大いに活用されています。 多くのご応募をお待ちしております。 ◯お問い合わせ先 国立保健医療科学院研修・業務課研修第二係 〒351-0197 埼玉県和光市南2-3-6 TEL:048-458-6189 研修主任:寺田 宙(生活環境研究部) _______________________________________ 発行 :国立保健医療科学院同窓会