●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●    国立保健医療科学院同窓会 メールマガジン(第23号 2008/11/12) ●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━● ★☆ メールマガジン第23号 ☆★ 同窓会ホームページ更新!(http://www.niph-doso.gr.jp)  トピックス、同窓会総会資料更新! ------------------------------------------------------------------------ □ 目次 [科学院だより] ○国立保健医療科学院同窓会総会 ○短期研修:水道工学研修 ------------------------------------------------------------------------ ●国立保健医療科学院同窓会総会  11月5日(日本公衆衛生学会総会の初日)に福岡国際会議場に於いて、総会が 開催されました。  今回の議事内容は、次期役員の選任を始め、19年度及び20年度(中間) の会務及び会計報告が行われました。  さらに、同窓会の充実、活性化を図るため、栄養部会の設置、メールマガジン 編集委員会の設置について報告がされました。早速、ホームページに栄養部会 コーナーを設けますので、関係会員の皆様は、是非このコーナーを部会の発展に ご利用下さい(併せて、既に設置されている看護部会コーナーについても、 関係会員の皆様の活用を宜しくお願いいたします)。  また、メールマガジン編集委員会では、今後記事内容の充実を図り、会員へ 配信することが検討される予定ですので、今後のメールマガジンの配信にご期待 下さい!   総会終了後、田中久子先生(女子栄養大学教授)による「公衆栄養教育に かける夢」と題する 記念講話が行われ、講和後に熱心な意見交換もされました。  当日は、日本公衆衛生学会の盛り沢山の諸行事がある中、時間調整され、 総会に参加いただきました会員の皆様へ深くお礼申し上げます。  なお、当日の関係資料をホームページの「資料」に掲載いたしましたので、 ご覧下さい(http://niph-doso.gr.jp/siryo.html)。 ------------------------------------------------------------------------ ●短期研修:環境衛生に関する分野「水道工学研修」  「水道工学研修」は全国の水道事業体、都道府県水道関係部局、保健所、地方  衛生研究所等で水道に関する業務に従事する相当経験のある技術者を対象と した研修であり、水道水の安定供給とその安全性および快適性を図る上で必要な、 水道工学等に関する最新の専門知識と技術を養うことを目的としています。 本年度は9月16日(火)から10月24日(金)まで、実質27日間の研修で、全国から 29名(定員20名)の研修生が受講しました。内訳は水道事業体23名、都道府県の 衛生行政関係、保健所等5名、その他(独立行政法人)1名となっています。 講師には水道工学部職員の他、厚生労働省、大学、水道事業体、日本水道協会、 水道技術研究センターなどの外部講師を招き、学術的な講義から実際の現場に 即した内容まで幅広く対応しています。講義内容も水道の水源から浄水技術、 水質、家庭内の給水装置に関することはもちろんですが、水道行政やリスク管理 まで広範な範囲にわたっています。これは水道が多くの分野の業務から成り立って いるためであり、私たちの生活に欠くことのできない社会基盤としての水道を これからも維持していくためには、それぞれの専門分野を持つ技術者がお互いの 仕事を理解することが必要だからです。  研修の中では講義の他、「セミナー」として毎年特定のテーマを決め、講師から 話題提供をいただき、その後、講師と研修生(水道工学部の職員も含め)で ディスカッションを行うという時間も設け、講師、研修生間の意見、情報交換が できるような工夫もしています。本年度は事業体の枠を超えて水系ごとで行って いる原水水質管理について、利根川・荒川水系、相模原・酒匂川水系、淀川水系の 3つの協議会から講師をお招きし、研修生と討論を行いました。ちなみに昨年度、 一昨年度は危機管理、技術継承と人材育成をテーマとしたセミナーを行っています。  「実地見学」ではまだ全国的には数の少ない、高度浄水施設や膜ろ過型浄水場の 見学をおこない、新しい知見をひろめてもらいました。 また研修の最後には本研修の目玉とも言える2週間あまりの「特別研究」が あります。これは研修生が課題ごとに2〜3名のグループに分かれ、実験あるいは 文献調査により問題点を整理し結果をとりまとめ、お互いに成果を発表するもので、 本年度は11課題について各グループ質疑応答を含め30分の発表を行いました。 個人的には話題が多岐にわたるため10分の質疑応答は時間が長いかとも思っていた のですが、活発な質問、意見等が出て予定時間を少し超過するペースとなりました。 課題のいくつかを紹介すると、気候変動と水道水質管理といった将来的、計画的 課題、未規制小規模水道における適正管理のあり方に関する調査研究といった行政 対応的課題、ナノろ過や医薬品類の除去といった最新の処理技術、水質に関する 課題、老朽化した配水管等の更新に関わる課題など、行政、技術、開発的、現場 対応といった広範な分野にまたがっています。研修生もそれぞれの発表を聞くこと で個々の問題に対して具体的な事例、解決策等について学ぶことができ、毎年、 研修生からも高い評価を得ています。 6週間という比較的長い研修ですので、研修生同士のつながりも深くなります。 研修で学んだこと、体験したことと共に、ここで培った研修生同士のつながりも 活用して、日々の仕事に活かしていただきたいと願っています。 「水道工学研修」 研修主任  伊藤 雅喜 (水道工学部) ------------------------------------------------------------------------ 発行 :国立保健医療科学院同窓会